ROCK YOU!!
「三上君!!」

バスに乗り込んで10分が経った頃だった。

徳本さんが光一君に話しかけたのは。

「ん?何?」

「あのさ、始業式の時から、三上君のこと気になってたんだよね。」

やっぱモテるんだなぁ。光一君。

徳本さんは、女子のリーダー的存在だけど、
可愛いのに、気が強くて、自己中で、男好きで、ぶりっ子な、うざ女。

「へえ。で?」

「あのさ、みんな三上君と話したいって。
だから、後ろにおいで?」

徳本さんは後ろを指差した。

そして、その指の先を見ると、
川本君などの、柄の悪い奴らが集結していた。

「え……、いいよ。」

ズキっ

え、行っちゃうの?



あれっ?なんだろ……この気持ち。

胸がズキズキする……。

「いいけど、条件がある。」
と、光一君は言った。

「え?」

「明菜ちゃんも一緒ならね。」

「えっ!!?」

なっなんなのよ!!それ!!

「え……、いいよ、別に。」
徳本さんは素っ気なく返事した。

「えっ、あたし、いいよ!!やめとく。」

「そんなこと言わずにー!!行こや!!」

うー。めんどくさっ。

< 26 / 63 >

この作品をシェア

pagetop