ROCK YOU!!
「みっ三上君!!違うの!コイツが……。」
徳本さんは無罪を貫き通そうとしている。

「なにがちがうだ!!しかも明菜ちゃんに向かってコイツとはなんや!!お前ざけんじゃねーぞ!」

光一君……。

あたしのために……。

「もっもういいから!!ね?あたし大丈夫だから。」

あたしがそう言うと、
光一君は一歩引き下がり、

「座席もどろーや。そこの女を見てると吐き気がするわ。」

光一君は徳本さん達をキッと睨みつけた。

そのとたん、徳本さん達は体をビクッと震わせた。

「おい!恭平!!」

恭平とは川本君の下の名前。

「なっ何?」

「お前、こんなバカ女達とつるむのやめろ。」




そして、あたしと光一君は座席に戻った。

「ねえ?光一君。」

「ん?なぁに?」

「あの、助けてくれて、ありがとう。」

「えっ?そんなこといいって!」

光一君は顔の前で手を振った。

「あたし、あの時正直すごく嬉しかった。」

「マっマジで?」

「あたし……………


少し光一君のこと好きになったかも。」
< 28 / 63 >

この作品をシェア

pagetop