片恋綴
そこに理由なんて大してなかった。ただ
、今まで出会ったことのないタイプの人で、この洒落た喫茶店で珈琲を啜る姿がよく似合っていて、こんな私を可愛いと言ってくれる。
それだけで好きになった。
専門学校時代の友人にそれを話すと、それって好きなの? と訊かれることもあるし、原崎さんの他の人に対して少し意地悪なところを話すと、そんな人の何処がいいの? と言われることもある。
それでも可愛いと言われたり微笑まれたりすると私の胸は確かに高鳴る。
どきり、として顔が赤くなってまともに話せなくなる。これを恋愛感情と呼ぶ以外なんと呼べばいいのだろう。
そこに大して理由なんてなくても私は原崎さんを好きなのだ。
例え彼が私に対して興味など微塵も抱いていなくても。