あなたのギャップにやられています
「今までの辛かったことすべてが、きっとこの星空のもとではとってもちっぽけなことなんだって思えて。
あの頃、私……デザイン部になんて配属されたくせになにもできなくて、すごく自分に苛立ってた。
みんな華々しい場所で輝いているのに、どうして才能がないんだろうって。
でも、あの絵を見てから、なにを悩んでいるんだろうって思えて、私にできることをすればいいんだなんて考え方を改めることができたの。
それぞれ輝ける場所が違うんだって感じて」
「冴子……」
そして私は、木崎君のサポート役に徹するようになって、やっと自分の居場所を見つけた。
デザインはできる人に任せればいい。
私はその人たちがデザインに専念できるようにしてあげればいいんだって。