あなたのギャップにやられています

そして、あの女に女としての自信を木端微塵にされたせいで、こんな魅力のない私に誰かが目を向けるなんてことあるわけないと思いこんでいた。

だから……木崎君の言うとおり、鈍感な女だったのかもしれない。



部屋につくと、木崎君はすぐにヒーターのスイッチを押した。


「ヤベ。部屋の温度、10度しかない」


そんなことをつぶやきながら、キッチンでお湯を沸かし始める。


「冴子、コーヒーでいい?」

「あっ、うん」


ほんとうに気がつく男だ。
やっぱりこの人を嫁にしたら幸せそうだなんて思う。


買ったばかりのおそろいのカップに並々と注がれたコーヒーは、すごく香ばしいにおいがする。

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