あなたのギャップにやられています
少し寄り道していこう。
どうせ部屋に帰ったって、雅斗はいないし。
ずっと長くひとり暮らしをしてきたから、部屋にひとりだって平気なはずだった。
それどころか、同棲なんて息苦しいのではと心配していたほどだ。
なのに、雅斗と一緒に暮らしはじめてから、ひとりでいることが寂しくてたまらなくなっている。
私は以前、雅斗が連れていってくれた、カフェレストランのリアンに足を伸ばした。
もちろん、彼の絵を見るために。
「こんばんは」
残業をほどほどに切り上げてきたおかげで、リアンはまだ営業中だった。
「おぉ、木崎さんじゃないか。あれっ、もうひとりは?」
「えぇ、ちょっと食事会で……」