あなたのギャップにやられています

少し寄り道していこう。
どうせ部屋に帰ったって、雅斗はいないし。


ずっと長くひとり暮らしをしてきたから、部屋にひとりだって平気なはずだった。
それどころか、同棲なんて息苦しいのではと心配していたほどだ。

なのに、雅斗と一緒に暮らしはじめてから、ひとりでいることが寂しくてたまらなくなっている。



私は以前、雅斗が連れていってくれた、カフェレストランのリアンに足を伸ばした。

もちろん、彼の絵を見るために。


「こんばんは」


残業をほどほどに切り上げてきたおかげで、リアンはまだ営業中だった。


「おぉ、木崎さんじゃないか。あれっ、もうひとりは?」

「えぇ、ちょっと食事会で……」


< 210 / 672 >

この作品をシェア

pagetop