あなたのギャップにやられています

焦る私をよそに、彼はベッドを揺らし始める。
ギシッギシッと軋む音が、意外と響くのだと冷静に考えてしまう。

なるほど、これはまさにシているときの音ってわけね。

だけど……。


「ほら、もう一回」


更に甘い声を求められ、もうかなりやけっぱちだ。
こうなったら、やってやろうじゃないの。


「あん……」


できるだけ色っぽい声を出したつもりだけれど、ホント、ベッドの上で男を前に、なにやってるの、私?


「ちょっと木崎君、もう……」

「あはは。もういいよ?」

「えっ?」

「なんだか耐えられなくなったみたいで、外に出ていく音がしたし」


そういえば、ドアがバタッと閉まる音がしたような……。


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