あなたのギャップにやられています

「それにしても、冴子さん」

「えっ? うん」


腰が抜けて横たわる私を覗き込んだ木崎君は、なんだか意地悪な顔をする。


「色っぽすぎるし。俺、反応しちゃった」


ちらっと自分の股間に目をやってそう言う彼は、やっぱり甘ったれ小僧なんかじゃない!


「いやいやいや、あのっ……」

「冴子、俺と付き合おう」

「ん? えーっ!!」


なんでまだ呼び捨て?
やっぱりフリーズしている私に、木崎君は覆いかぶさってくる。


「ほんとにシよっか?」


近い。近いよ!

彼の顔が私の数センチ上に迫って、ますます動けなくなってしまう。
これじゃあまるで、蛇ににらまれたカエルだ。



< 23 / 672 >

この作品をシェア

pagetop