あなたのギャップにやられています

「きれいだよ、冴子」


私の手首をつかんだまま、ちょっとうっとりした目で言うのは止めて!


「ほら」


木崎くんはまた小さな声で私の喘ぎを求める。
こうなったら、やけくそよ。


「あぁん。ダメよ、雅斗」


心臓が飛び出そうなほどバクバクしている。
だってこんなに近くに木崎君がいるんだもん。


「うまいよ?」


耳元で彼がそうつぶやいたとき、あまりの緊張に腰が砕けた。


「おっと」


倒れ込みそうになった私を、彼はやすやすと片腕で支える。
この絵描きにどうしてこんなに力があるんだと思うほどの強さで。


それに加えて、私を抱き上げた彼は、勝手に寝室に入り込んでベッドに私を降ろす。

ちょ……ちょっと!
聞いてないしっ。


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