あなたのギャップにやられています

「そうですね。それでは今日は」


雅斗がそう言って立ち上がる。


「時間が足りないのなら、手伝うぞ」

「いえ、やらせてください」


思わず口にした言葉にハッとする。
『やらせてください』って、それはきっと雅斗が決めるべきことなのに。


「そうか。それじゃ頼んだ」


だけど、雅斗もうなずいてくれて、なんだかとてもうれしかった。


私たちは久しぶりに6時に退社した。

いつもふたりで作業しているから、こうしてふたりで歩くのも不自然じゃなくて助かる。

特に交際を隠す努力をしているというわけではないけれど、ちっともバレる様子はない。


< 259 / 672 >

この作品をシェア

pagetop