あなたのギャップにやられています

「今度、百合ちゃんのお店に行ってみよ」

「あ、でも、大きいサイズ専門店なんだ」

「あはは」


マスターが他の接客に向かってしまうと、途端にテンションが降下する。


ゴリラめ。私がなにしたっていうのよ。
コソコソ悪口を言われているのは知っていたけれど、『給料泥棒』なんて面と向かって言われて、傷つかない訳がない。


「はぁ」


ため息をつくと幸せが逃げるなんて言うけれど、つかずにはいられない。


その時、カバンの中でスマホが震えているのに気が付いた。


「雅斗……」


すがるように電話に出ると『お疲れー』と彼の声が聞こえる。

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