あなたのギャップにやられています
『冴子、もう会社出た?』
「あっ、うん。雅斗は終わったの?」
『あぁ、今日梶田さんに会えて……』
それから雅斗が興奮気味に梶田さんに誉められた話をしているのを、小さく相づちをしながら聞いていた。
「雅斗、よかったね」
『ありがとう。冴子が続けろって言ってくれたからだ』
「ううん」
それが彼の真の実力だろう。
『今、どこ?』
「あー、リアンに来てるの。ひとりだとご飯作るの面倒で」
『あはは、たっぷり食べさせてもらえよ』
「うん。もちろん」
『冴子、なにかあった? なんか声が沈んでる』
「えっ、なにも……」
どうして気がつくんだろう。
すごく頑張って、楽しそうにしているつもりなのに。