あなたのギャップにやられています

駅を出ると、荷物を片手に持った彼は、もう一方の手で私の手を握る。
それがすごく嬉しくて。

こんなときは、誰かの優しさが身に染みる。


雅人の才能にどこかで嫉妬しながら、それでもやっぱり彼には成功してほしい。
彼の絵も、彼の人柄も大好きだから。


無言で歩みを進める彼は、いつもより少し早足だ。

家の近くのコンビニにつくと、「昼飯食ってないだろう」と私にお弁当を勧める。

あはは、バレてる。
雅斗には敵わないや。


それでもやっぱり食べるに気になれない私に、無理矢理カツ丼を持たせた彼は、「俺、これにしよ」と言いながら唐揚げ弁当を手にした。

あー、私ってやっぱり肉食って感じなのね。
パスタとかうどんだってあったのに。

< 377 / 672 >

この作品をシェア

pagetop