あなたのギャップにやられています
「デザイン部から来ました、木崎です。これからよろしくお願いします」
経理に入った瞬間、大きな声を張り上げた。
それは、ここでも自分の役割を必ず探してみせるという気持ちの現れだった。
数字、苦手だけどなにか? くらいの勢いで。
奥田さんがやっぱり近づいて来て、色々と世話を焼いてくれたけれど、ほどほどに笑顔で話を聞いた。
多分、雅斗がいい顔をしない。
でも、ここでよく知っているのは奥田さんしかいないもの!
許せ、雅斗。
経理の部長は、戸塚部長とは違ってなんだかとても細かそうな人だ。
まぁ、この仕事にはぴったりというか、なんというか……。
少し苦手なタイプの人だったから、やっていけるだろうかと不安がよぎったけれど、やるしかないのだ。
結局その日は、簡単な挨拶だけ済ませ、帰宅することになった。
本格的な業務は明日からということで。