あなたのギャップにやられています
「災難だったね。百合ちゃん、相談乗ってあげて」
「もちろんよ。というか、殴りこみたい気分だわ、私」
いや、それだけは止めてください。
だけど、カウンセラーに向いているとマスターのお墨付きの百合ちゃんは、なんとなく話しやすくて、安心できる。
私はだからリアンに来たかったのだと、今確信した。
だけどその前に、目の前のビーフシチューのいい匂いが、私のお腹をグーッと鳴らす。
この匂い、罪だわ。
私は我慢しきれずにスプーンを手にとった。
「いただきます」
「なんだ。意外と落ち着いてるんだね、冴ちゃん」
「うん。雅斗がね、私の仕事を認めてくれていたんだってすごくわかって。
誰かひとりに理解されればいいんだよって言ってくれたから」
「まぁーやっぱりいい男!」
目を輝かせている百合ちゃんを見て、言わなければよかったかもなんて。