あなたのギャップにやられています
「とりあえず、木崎と一緒に会いに行ってこようと思っているんだが、どうもイギリスに来ないかというお誘いらしいんだ。
木崎にとってはすごいチャンスだと思うんだけど、海外っていうのが嫌なんだろうか」
部長は小声で私に耳打ちする。
海外に抵抗なんてあるわけない。
だって雅斗はトライアスロンの大会で、いろんな国に行って楽しかったって言ってたもの。
だからちょっとは英語もできるし。
会社でそんな姿見たことないけど。
ちらっと雅斗のことを盗み見たけれど、いつものように淡々と鉛筆を走らせているだけだ。
「あっ、いけない。もう戻ります」
「おぉ、これありがと。また来いよ」
「はい」
雅斗の様子が気になりつつも、私は経理の業務に戻った。