あなたのギャップにやられています
「梶田さんが俺のデザインをいいと言ってくれて、それで知り合いのアーティストに見せたらしいんだ。
そうしたらパッケージデザインじゃない絵を見たいって言われて、実はあの絵を送った」
「あの絵?」
「ここで描いた……」
それだけですぐにわかった。
前に見せてくれた絵だ。
この大きな木の下で、私がたたずむあの絵だ。
「そしたら気に入ってくれて……。
でも、全然無名の画家だと言ったら、こっちに来て勉強しないかって」
私は雅斗の肩に頭を寄りかからせた。
こうしている時間が好きだ。
彼の隣で彼の鼓動を聞きながら、穏やかに過ごすこういう時間が。
「だけど、それには会社を辞めなくてはならない。
まさかそんなに長期休暇は無理だしね。
だけど、イギリスでわりと大きな美術館の手伝いができるって言われてて、収入には困らないとは思う」