あなたのギャップにやられています

あー、気持ちいい。
汗をかいた体が、少し熱めのシャワーで清められていく。


思わぬ一日になってしまった。
経理の仕事に少し慣れてきて、雅斗との生活ペースの違いの埋め方もなんとなくわかってきて、順風満帆? なんて思ってたところなのに。


でも、もしかしたら雅斗にとって、最初で最後のチャンスなのかもしれないのに、断るなんて。

彼の作品が大好きで、ずっと応援してきた私が、彼の可能性をつぶすなんてこと……。

そう思ったものの、やっぱり雅斗がいなくなるのは寂しい。
少しくらい会えなくたって平気だなんて思っていたくせに、彼が私との別れをためらっているのを見ているうちに、なんだか悲しくなってきてしまった。



「ふー」


シャワーを止めると、思わず溜息が出る。

あー、自分の気持ちが複雑すぎて、自分でも把握できないや。

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