あなたのギャップにやられています

百合ちゃんの勤める"大きなサイズのお店"はこのビルの二階だ。
平日だからかあまりお客は多くはなさそうだけど、その名の通り大きめの人がチラホラ出入りしている。


「お姉さん、ひとり?」


しばらくスマホをいじりながら街路樹にもたれていると、面倒なことに声をかけられる。


「いえ」

「嘘だーひとりでしょ」


だからどーした! 
今日は疲れてるんだから放っておいてよ!


「飲みにいかない?」

「行かない」

「冷たいなぁ。だって彼氏来ないんでしょ?」

「もう来るから」


段々イライラしてきた。
そんなくだらないこと考えている暇はないの。


「そんなこと言って、全然来ないじゃん」


もういい加減ブチッと血管が切れそうになって、スマホを鞄に放り込んで歩きだそうとした。
とりあえず、この人を振りきろう。

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