あなたのギャップにやられています

まずは力のなさそうな右側の男のアソコを蹴りあげて、うーんでも、もうひとりに捕まるよね……。
疲れて鈍くなっている頭をフル回転させたけれど、いい考えが浮かばない。


「さっさと歩こうか」


踏ん張ったところで、男ふたりにはさすがに勝てなくて、ジリジリと停めてある車に近づいていく。
あれに乗せられたら終わりだ。どうしよう。


「ちょっと待て!」


その時、焦る私の背後から野太い声が聞こえてきて……。


「俺の女になにしてやがる」


その声に驚いた男の力が緩んだ隙をついて腕を振りほどき、クルッと後ろを向くと、そこにいたのは"男"の顔をした百合ちゃんだった。


驚いたのは、男ふたり、だけではない。
百合ちゃんの男らしすぎる姿を初めて見た私は、口があんぐり開いたまま動けない。
いや、口紅は……ついてるけど。
< 491 / 672 >

この作品をシェア

pagetop