あなたのギャップにやられています
「最初、話を聞いたときは、画廊なんてあんまり儲からないんじゃと思ったけど、オーナーのチョイスに人気があって、商売繁盛しているらしいぞ。
木崎の絵を見つけたのがいるって言ったら、オーナーも乗る気で」
「部長、もう私のこと話したんですか?」
「おぉ。多分冴子はこの道を選ぶから」
ホントに? そんな勝手に……。
一応、一流企業の肩書を捨てるっていうのには勇気がいるのよ。
というほど、こだわりもないけれど。
「一度行ってみろよ。そのうえで決めればいい。
あと、会社には内緒にしといてくれよ。
ふたりも転職をあっせんしたなんてバレタら、コレだし」
部長が自分の首を切るしぐさをしながら笑う。
「部長、ありがとうございます」
「おぉ、お安い御用だ」
ものすごく強引なお誘いだけど、もう自分の部下でもなんでもない私のことをこうして気にかけてもらえるのはとても幸せだ。
それに雅斗のことも、ずっと見守っていてくれる。
こんな上司に出会えたのは、神様からのプレゼントだと思う。