あなたのギャップにやられています
「堀川さん、気に入ったんですね」
「まぁね」
個展の依頼があるときは、必ず一枚絵を見せてもらって受けるかどうかを決める。
なんでもいいというわけではないのが、堀川さんのこだわりだ。
それでは仕事を逃してしまうということもあるけれど、一定の水準を保つことで、顧客の信頼を得ているのだと知った。
その仕事についてはまた後日打ち合わせがあるということで、私は接客に入った。
画廊によっては悪質な販売をしているところも多い。
無理やり絵を褒めちぎって、ありえない値段を吹っ掛けるところもあると聞く。
だけど、ここの方針は、ただ絵の描かれた背景や画家についてのレクチャーをするだけで、あとはお客の感性に任せる。
それは、人それぞれにビビッと来るものが違うという理由からだ。
値段もきちんと評価に見合ったものを提示する。