あなたのギャップにやられています

「絵を描く時間はやるから、画廊にも出でほしいって。
それと、俺の絵、日本では専属契約ねだって。
あの人、商魂たくましいよな」


堀川さんがそんなことを?
雅斗はクスクス笑いながら、「なかなかのやり手だ」とつぶやいている。

「それで?」

「マネージメントは冴子に頼むっていうから、即決だよ」


私?
そんな大切なことを勝手に……と思ったけれど、堀川さんは雅斗にとって一番いい条件を提示してくれたんじゃないかと思う。

おそらく雅斗も、堀川さんが金儲けだけのために、雅斗を雇うと言ったわけじゃないことを、わかっているのだろう。
そうでなければ、きっと断るから。

堀川さんが、本当に雅斗の絵に惚れ込んでいる事は、リアンで買った絵を大切にしていることからもわかる。

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