あなたのギャップにやられています

「マスター、こんばんはー」


メチャクチャ上機嫌な私は、リアンへ走り込んだ。


「いらっしゃい。今日はまた元気……木崎君!」

「ご無沙汰しています」


私の肩越しに雅斗を見つけたマスターは、厨房から出てきて雅斗に握手を求める。


「僕がいない間、冴子がお世話になったようで」

「いやいや。木崎さんがいつも来てくれたから楽しかったよ」


まるでもう妻のように、私のことで頭を下げてくれる雅斗の姿に、やっぱりキュンとする。


「ちょっと!」


その時、今入ってきたばかりの入り口からドタバタと足音がして、ちょっと野太い声が……。


「雅斗君じゃないの!」

「百合、元気にしてたか」

「あーん。帰ってきたのね」


今にも抱きつかんばかりの勢いで駆け寄ってきた百合ちゃんを、雅斗が制する。

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