あなたのギャップにやられています
部長に日本に帰ると報告すると、「待ってるぞ」と言われてうれしくなる。
そして、絵とは他に仕事を探すつもりだと伝えると、「イーイマージュに戻ってくるか?」とまで言ってもらえて、本当に頭が下がった。
もう部下でもなんでもない俺のことを、ずっと見守っていてくれたのだ。
部長に推されたとはいえ、会社を辞めていったのに。
『だけど、冴子、会社辞めたんだ』
「どうしてですか?」
愕然とした。
冴子はいつかデザイン部に戻って、仕事をするものだと思い込んでいたからだ。
だけど、部長の話を聞いて、納得した。
『この間電話したら、冴子、生き生きとしていたぞ。
やっぱり、お前のいないイーイマージュにいるより、画廊勤務が合ってるようだ』
部長の言葉を聞いて、冴子の笑顔が瞬時に浮かんだ。
好きな絵に囲まれて、幸せそうに微笑む冴子を。
そして、その話を聞き、日本での第一号の仕事を決めた。
大切な理解者がいる画廊で、念願の個展を開きたい。