あなたのギャップにやられています
「木崎君、私……あなたのこと好きかもしれない」
「言っただろ? 冴子は俺が好きなんだ」
自信たっぷりにそう言った彼は、もう一度私にキスを落とす。
「ん……」
我慢したってため息が漏れてしまう。
彼は私をあっという間にそういう気分にさせてしまって……。
フェロモン出過ぎ。男のくせして。
「冴子。好きだ」
私を壁に押し付けて何度も何度もキスを繰り返す。
私の胸に添えられた彼の手が、やがて孤を描き出した。
「ま、待って」
「焦らすのか?」
「んん……っ。でも……」
「でも、じゃない」
私の耳元でそうつぶやいた彼は、そのまま首筋に舌を這わせた。
まずい。このままでは流されてしまう。
ハッと我に返った私は、濡れたような瞳で私を見つめる彼の胸を押し返した。