あなたのギャップにやられています
泣きすぎてメイクが崩れているんじゃないかなんて私のくだらない心配も、一気に吹き飛んだ。
そんなところを少々見せたくらいでは、彼はなんとも思わないんじゃないかと思えるのだ。
会社ではあんなに頼りなさげに見えた彼が、私よりずっと大人に見える。
終始、リードされっぱなしの私は、彼に今までとは違う感情を抱き始めた。
それから少しウィンドウショッピングを楽しんだ。
木崎君はその間も、片時も私の手を離さない。
こんなにしてもらうと、すごく大切にしてもらっている感じがして、なんだか嬉しい。
元彼なんて、私のことを忘れて好き勝手してたし。