ブラッディ トゥ ナイト

「気持ち悪いな」

「そうっスね」

「お前のことだ」

「えッ!?」

火茂瀬が驚いているのを無視して、僕は弓矢の準備を始めた。

弓は僕が学生の頃に弓道をしていたので、文月を殺害するためだけに実家から持って来た。

矢は真栄城が殺された物と同じ物を購入している。

「梓さん、出来るんですか?」

「母親に言われて少しやってたくらいだから五段だけどな」

弓道には全日本弓道同盟が定める、段級位は5級から1級および初段から十段まである。

< 237 / 379 >

この作品をシェア

pagetop