蕾は未だに咲かないⅠ
背筋が冷えていくのが分かる。
輔さんは畳の上に座り、そっと笑って正面に座るように合図する。ああ、と思う。
輔さんは言った。
「怪我、どんなかな。脱いでくんない?」
疑問には思ったのだ。
怪我が治るまで軟禁されるのならば、怪我の具合は一体誰が見るのだろう、と。
てっきり医者か誰かと思っていたけれど、確かに、考えてみればそう。
あたしごときにわざわざ医者を呼ぶのも面倒。
さらに、医者と結託して「完治した」と言われれば軟禁の意味もない。