蕾は未だに咲かないⅠ


やっぱり――輔さんか、鶴来さんは頭がきれる。慎重なのも特性だ。


あたしは静かに立ち上がった。彼はもう、動揺したりしない。その瞳は、底冷えのグレー。

与えられて着ていたシンプルな衣服を、一枚一枚脱ぎ捨てていく。七分丈のズボンも脱ぎ捨てた。


彼の目が、じっと見据える。

あたしは、それを見返す。といっても、彼はあたしの身体を見ているわけだけど。

下着はさすがに脱ぐ必要はなかったらしい。


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