蕾は未だに咲かないⅠ


吐息の熱だけが上昇して、呼吸だけが荒くなっていく。

身体は冷えていくばかりで、心は冷静に状況を見据え、どこか蔑むような目で彼を見つめる。

けれどそれだって、ただ欲望を掻き立てるモノでしかない。


「何それ。」


あたしの目を、真っ黒な闇が覆っていく。


冷たいその手の体温がじんわり広がって、布が擦れる音と、彼が息を吐く音が聞こえる。


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