Be yourself!

「ちょっと休憩するか」



結局セットリストは決まらなかった。


小次郎さんが壁にかかっている時計を見て、ソファーから立ち上がった。

つられて時計を見れば、ちょうどお昼時間だ。



「ついでに何か買ってきましょうか?」



財布を持ち、デスクから立ち上がりながら尋ねると、

「いや、俺はいいよ。弁当があるから」

と小次郎さん。

足元に置いてあったバッグから大きなタッパーをどーんと二つ、テーブルの上に乗せた。



「お弁当!?」



バンドマンに弁当というのが不釣り合いで、中身をのぞきに行ってしまった。



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