The High School Teacher ~あたしの大好きな先生~
「…もう平気、だよ?」

悠斗の腕の中で声を発すれば、悠斗はゆるゆると腕を解いた。

そして、申し訳なさそうな顔であたしのことを見る。

「ごめん」

あたしはふるふると頭を振る。

「…もういいよ。悠斗が、…戻ってくれたから」

悠斗が不思議そうな顔をする。

「…あのね、確かにあたしは…Hをすることが怖い。怖くて仕方ない。でもね、さっきはそれ以上に悠斗が変わったみたいで怖かった」

悠斗の顔が歪む。

それでもあたしは話すのを止めない。

今話すのを止めたらいけない気がするから。

何かが壊れてしまうような気がするから。



< 192 / 255 >

この作品をシェア

pagetop