俺様ヤンキーと平凡女子
「…心配したんだからな」
あれ…?
怒ってない。
てか、あたしのことを心配してくれてた。
何か、ときめいちゃったし。
咲本凪裟って、意外と優しいやつなんだね。
「咲本くん」
「あ?」
「ご、ご用件とは…?」
ここまできて、用はないって言われたらどうしよ。
その時はその時かな。
いくら咲本凪裟でも、そんなことはないはず…!
「これやる」
そう言って咲本凪裟が手渡してきたのは、白いビニール袋。
「法律で禁止されているものじゃ、ないよね…?」
「お前、バかじゃねぇの?」
どうやら、禁止されているものじゃないみたい。