俺様ヤンキーと平凡女子
「凪裟!!」
ギュッ
百合野愛美は、咲本凪裟に近付くと抱き付いた。
「おい離せ」
「離さない…!」
「離せって」
咲本凪裟にこんなことできるのって、どこを探しても百合野愛美くらいだろうな。
ある意味尊敬する。
「空からも何か言えよ」
「へ?」
突然話を振られたからビックリした。
しかもあたしのこと、"空"って呼んだよね?
男子に空って呼ばれるのって、お父さんと弟以外に初めてだよ。
「沖田さんは、凪裟に気持ちはないみたいよ?」
百合野愛美…!
確かにそうだけど、咲本凪裟には言わないでよね。