【完】結婚からはじまる恋《1》
「ほら」


頼さんは私を促し、椅子に座らせた。



着席した私たちにウェイターが革張りのメニューを渡す。



オーダーは全て頼さんにお任せ。


私は押し黙って彼のオーダーを待つ。




「ワインもコースもいつもので頼む」



「畏まりました」



頼さんはこの店の常連。



ウェイターにメニューを返した。


ウェイターが部屋を出ると私たち二人の世界になった。



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