Second Light



いやいや、まさか。



キングともあろう人が、文の頭文字を繋げるなんて、古典的な謎にするわけ、ない………はずだ。




お、れ、お、さ、ら、え




『俺をさらえ』




………………。



いや、やめておこう。



深く考えない方が良い気がする。




「J!今がチャンス。キングを確保する!キングをさらう!」



私は、そう叫ぶと、さっきまで動かなかったはずの足を動かす。




「真っ正面から突っ込んでくるなんて、バカだな。」



キングは余裕そうに笑うが、その姿に、もう恐怖を感じない。




だって、キングが一瞬笑ったんだ。




私は、服に入れていたグレネードを一つ取り出す。



発光タイプで、かなり強い光を出す。



いわゆる、目くらまし。





「J、目潰れ!!!」






バンッ





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