恋のリハビリをあなたと
「……どうして、ここに居るの?」


泣いている顔を見られたくなくて、先ほどまでと同じように、俯いて、顔を隠しながら大地さんに尋ねた。


見てはいないけど、気配で、彼が私の正面に屈み込んだのが分かった。


「どうしてって、あのままほっとけないだろ?俺の問題に巻き込んで悪かったな」


優しすぎるよ。

本当は私が謝らないといけないのに、どうして彼の方が謝ってくるの。


こんなんじゃ、私がすごく酷い人間で、惨めに見えてくるじゃない。


「謝るのは私だよ……叩いたりして、ごめんなさい」


堪えたいのに、涙が出て、震えた声になってしまった。


もういいや、そう思って顔を少しだけ上げると、赤くなっている、左頬が目に付いた。


なんてことをしてしまったんだろうか。


「驚きはしたけど、原因は俺にもあるし、真美ちゃんの言うことは正しいと思うからな」


そう言って、温かな、大きな手で、私の頭を撫でてくれた。


さっきまで、後悔の念に押しつぶされそうだったのに、少しだけ気持ちが楽になった気がした。


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