恋のリハビリをあなたと
「とりあえずさ、中に入らないか?俺もあがっていいか?」


忘れていたけれど、ここはまだ玄関だった。


無言で何度も頷いて、彼に促されるままに、部屋の中へと移動し……ようとした。


移動しようとはしたものの、目に付いたものに、衝撃を受け、立ち止まってしまった。


「どうした?」


姿鏡で、自分の顔が見えてしまった。見事なことになっていた。


泣いたせいか、化粧が落ちて酷い顔になっていた。本当に、酷すぎる。


「……顔洗いたい……」


こんな顔で彼と話していたこと思うと、辛すぎる。


「ついでにシャワーでも浴びてくれば?頭もスッキリするだろうから」


うん、早急にこの顔をどうにかしたい。


だから、彼の言葉に、素直に甘えようかと思う。


不安な気持ちも一度リセットして、今日はちゃんと話がしたいから。


「……お言葉に甘えさせていただきます。シャワー行ってくる」


「あー、いってらっしゃい。俺はちゃんと待ってるから」


彼に見送られて、シャワーを浴びに、浴室へと向かった。

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