恋のリハビリをあなたと
「……!!起きてたのか。
びっくりするだろ。いきなり触るなよ」


「だって、カッコいいなーって思って」


……本当に。
なんで、彼が私を好きだといってくれるかが、理解できない。


「そんな可愛いこと言って、また俺に襲われたいわけ?」


「んー、今日はもう無理」


困った顔をする彼を、可愛いなと思いながらも、身体は限界を迎えているわけで、やんわりと、いや、はっきりとお断り申し上げた。


そんな私に、彼も無理強いすることなく、私の隣へとするりと潜りこんできた。


「ほら、まだ眠いだろ?
さっきから、目がトロンとしてるし。さ、寝るぞ」


再び密着した身体に、どきりと心臓が跳ねたけど、彼の温もりに、彼という存在が居てくれることが、非常に心地よくて、急激に眠気が襲ってくる。







――あー、なんか、幸せかも。


今の自分の気持ちにピッタリの言葉を見つけることが出来た。


なーんて考えているうちに、意識は途切れ途切れになってきている。


そんな私の様子に気付いたのか、彼は、ずっと私の頭を撫でてくれていた。


私は、心地よい温もりに包まれたまま、幸せをかみ締めながら、再び、眠りの、夢の世界へと旅立った。


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