悪魔と天使

「ユーレイ？あの女がか？悪魔」


「じゃなきゃ屋根上にこねぇだろう」


マルコとガブリィは家の外で朝飯を焼いていた。勿論、マリクと女の人はロープで縛って。


「幽霊は足がないのではないのか？」


「お前のホントは日本人じゃないか？」


なんだ？ニッポンとは？と言いたげなガブリィを見て溜息をつき、説明する。


「日本だけなの。足が無いって考えは」


「そう……なのか？」


ああ、そうだよ。とマルコはせせら笑う。


話している内に食事が出来た。二人は四人分の食事を持つ。


その時、静かな村の中でざわめきが起きる。


それがどんどん近付いて来る。


「なんだ？何かあったのか？」


「…………領主か？」


マルコとガブリィが近付いて来るのを見ていると今度は家の中で誰かが騒いだ。


「ガブリィ、家ん中を見てくれ」


そう言ってマルコは持っていた皿を一つガブリィに手渡す。ガブリィは三つの皿を頑張って持ちながら悪態をつき家の中に入って行った。


「エン、シズク、フウカちゃん。ちょっと考えがある」