悪魔と天使
「ふむ、貴公等は宿無しだったので、ここに泊まった…とな」
「………はい」
マルコ達は皆頭を下げている。
エンやシズク、フウカは他の三人に化けている。
前に立っていた人は貴族らしい服装で凜として立っている。少しではあるがマルコ達を軽蔑している目付きだった。
「だが、おかしいな。我に連絡が無いのは」
「すいません、そんなこと、知らぬもので……」
フン……と鼻でせせら笑うと手の平を出す。
「宿賃位持ってるだろう?寄越したまえ」
「どれくらいでしょうか?」
貴族らしき人物が言う金額は普通の人もそうそう払える物では無かった。
あまりの額にア然としていると貴族は笑った。とても、いやらしく。
「無理なら女二人を置いていけ。召し使いにして働かせる」
「…………」
シズクが砂利を掴み軽く震えている。
(シズク……我慢だ)
(わかっ……てる……ですよ……)
唇も苦々しく噛んでいる。
「金も払えぬ貧民が。我の城の召し使いしてやるといっているのだ」
貴族は少し苛立ち初めていたのでマルコは少し焦り気味に答える。
「考えて……おきます」
「貴様には言うておらぬ!」
「すいません…」
貴族はマルコを叱るとまたシズクとフウカの方に目を向ける。
「そなたらもクズの如き貧民の男よりも我に仕えるのは本望であろう」
シズクの震えが止まる。
「この人がクズ………ですか?」
「左様」
シズクはす…と立ち上がる。フウカも同じく立ち上がる。
「ならば、貴方はゴミ以下ね」
「シズク!」
マルコがチッと舌を鳴らす。こうなってしまったら二人は止められない。
「結局………こうなんのかよ……」
二人は小人の姿にもどったが大きさは人間サイズになっている。
「私達がキレたら」
「恐いんですよー」
シズクはクスクスと陰険に笑い、フウカはアハハハと爽快に笑う。だが、どちらも殺気立てていることは変わり無かった。
「………はい」
マルコ達は皆頭を下げている。
エンやシズク、フウカは他の三人に化けている。
前に立っていた人は貴族らしい服装で凜として立っている。少しではあるがマルコ達を軽蔑している目付きだった。
「だが、おかしいな。我に連絡が無いのは」
「すいません、そんなこと、知らぬもので……」
フン……と鼻でせせら笑うと手の平を出す。
「宿賃位持ってるだろう?寄越したまえ」
「どれくらいでしょうか?」
貴族らしき人物が言う金額は普通の人もそうそう払える物では無かった。
あまりの額にア然としていると貴族は笑った。とても、いやらしく。
「無理なら女二人を置いていけ。召し使いにして働かせる」
「…………」
シズクが砂利を掴み軽く震えている。
(シズク……我慢だ)
(わかっ……てる……ですよ……)
唇も苦々しく噛んでいる。
「金も払えぬ貧民が。我の城の召し使いしてやるといっているのだ」
貴族は少し苛立ち初めていたのでマルコは少し焦り気味に答える。
「考えて……おきます」
「貴様には言うておらぬ!」
「すいません…」
貴族はマルコを叱るとまたシズクとフウカの方に目を向ける。
「そなたらもクズの如き貧民の男よりも我に仕えるのは本望であろう」
シズクの震えが止まる。
「この人がクズ………ですか?」
「左様」
シズクはす…と立ち上がる。フウカも同じく立ち上がる。
「ならば、貴方はゴミ以下ね」
「シズク!」
マルコがチッと舌を鳴らす。こうなってしまったら二人は止められない。
「結局………こうなんのかよ……」
二人は小人の姿にもどったが大きさは人間サイズになっている。
「私達がキレたら」
「恐いんですよー」
シズクはクスクスと陰険に笑い、フウカはアハハハと爽快に笑う。だが、どちらも殺気立てていることは変わり無かった。