【完】愛し君へ、愛の口づけを
この日を境にして私はお兄ちゃんを避け始めた。
家にいてもお兄ちゃんに触れなくなり、
お兄ちゃんから何か話しかけられても、部屋に閉じこもった。
学校の登下校も
私からは何も話さなくなった。
辛くてしょうがない。
・・・本当は今すぐにでもお兄ちゃんを抱きしめたい。
でも、
お兄ちゃんの為。
そう思って一生懸命辛さを隠し、翔君の隣に笑って立っていた。
「・・・あ」
お兄ちゃんが私たちの姿を見ている事に気付き、
罪悪感の気持ちでいっぱいになり目を逸らした。
それからの事は、時が止まったようにゆっくりだった。
お兄ちゃんが翔君に掴みかかり、私の手を奪った。
そのまま無理やり家に連れていかれ
強く、強く抱きしめられた。
涙が出るほど嬉しかった。
嬉しくてしょうがないのに。
私は何度も抵抗した。
「離して!お願いっ・・・」
これ以上お兄ちゃんを好きにならせないで。