ダメ人間まっしぐら
「人生は谷あり谷あり谷――…」


真っ逆さまに奈落の底に落とされ、這い上がれる気力、いや強い精神力は残されているのか。

ボロボロ・ズタズタに傷付いた心や身体は、己を見失い自暴自棄になり、苦痛にもがき……

いつしか山の頂上の光を探す希望が薄れさ迷い、自分自身を消してしまうかもしれない。


谷だ!


上を見上げると眩しい光と澄みきった青い空が見える。


それを美しいと思う心を失い、欲望は闇の中に溶け込んで見えなくなる。


何も求めず誰も必要とせず、ただ一人でじっとしていれば、闇の中で静かに過ごせる。



それは幸せなことなのか。
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