ハートフル・アーツ
「ご馳走さまでした、老師。」

幸大が言う


「うむ。」


二人が夕暮れの街中を外れて森林公園に入った


「で…さっきからコソコソしておるのは誰かの?」


老師が立ち止まる

「え?」

幸大が周りをキョロキョロとする


「そなたは素人の気配は読めるようになっておるようじゃが…


如何せん才能がないからのぉ…

気配を消す練習をした者に対しては集中せねば読めぬか。」

老師が言う



ガサッ…

スーツ姿の男たちが幸大と老師を囲む


「ヤット…会エタナ。

劉・華仙。」



「む…?

人違いではないかのぉ?」


老師が言う

「忘レタノカ?」


「美女の顔をワシが忘れると思うかの?」

老師が哀しそうな眼で見つめる

「キサマ…」


「久しぶりじゃのぉ…

良い女になっておるな、陸・春華。」


老師が言う


「覚悟シロ!!

ヤレ!!」


スーツ姿の男たちが構える



「幸大…任せるぞい?」

タンッ!!

老師は地面を強く蹴ると飛び上がり近くの木の枝に着地する

「面倒ダガ…アイツカラヤレ!!」


「はっ!!」


一斉に幸大に攻撃を仕掛ける
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