ハートフル・アーツ
現在



「ふぁ…ねむ…」


幸大は目を擦りながら登校する



「幸大、おはよう。


君は相変わらず眠そうだな。」

長い髪を後ろで束ねた女性が話しかける


「なずな、おはよう。」


「高校生になったんだ、もう少ししっかりした方がいいんじゃないか?」


「高校生になったら学校も少し遠いし余計に面倒くさい。」

「君と言う奴は…」


「小学生まではなずなが武術を教えてくれてたから規則正しかったんだけどな。」


「仕方ないだろう?


私も武神流を他者に教えれるような熟練者ではないんだ。

君も私なんかに教わって生半可な技術を身に付けてもつまらんだろう?」


なずなが言う

「昔は古い本とかも持ってきて教えてくれたのに…」


「あのあとは盛大に怒られたのだぞ?」

「んで、俺の家に泣きながらくるんだよな?」


「あれは、私なりの家出だったんだ、忘れてくれ。」

「はいはい。」



「…。

幸大、その…ありがとう。」

「え?

何をだ?」



「とにかく、言っておきたかっただけだ。」


なずなが言う
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