ハートフル・アーツ

19

１時間後

幸大は風呂場に居た

大きめの風呂だ

これが個人の家の風呂の大きさだと思うと貧富の差を感じる


｢しっかし…どうしてこうなったんだ？｣

幸大が風呂場の椅子に腰掛けて言う

桧でできた高級感溢れる昔ながらの形の木製の風呂椅子だ


｢〜♪｣

ジニーの鼻唄がすぐ後ろで聞こえる


｢何よ、その顔。

美少女２人に背中を洗ってもらって嬉しくないの？｣

シェリーが言う


｢つーか、何でお前らが風呂に入ってきてんだよ!!｣

幸大が振り返って言う


｢私の家のお風呂だもん。｣

ジニーが言う

｢あんたが文句言うからちゃんとタオルを巻いてるんじゃない…｣

シェリーがやれやれと言いたげにする


｢…。

はぁ…。


まぁ、美少女に背中を洗ってもらえてるから…良しとするか。｣


幸大が座り直す





ことの経緯はこうだ




｢おやぁ？

このまま帰していいのかい？｣



｢師匠…何でここに？｣

幸大は幸明の姿を見て言う


｢君が天義を使えるようになったという噂を耳にして会いに来たんだ。


さっきの戦いも見たよ。


使いこなせてはいないが…これから成長していく技だ。


才能がないから成長するのは大変だろうね。｣


幸明が笑う