ハートフル・アーツ
28
二日後

土曜日の朝


武神流総本山


「よしっ。」

幸大が頬を叩いて気合いを入れた


「準備はできたかな?」

幸明が言う


「ああ。」


「そっか…じゃあ君に耳寄りな情報だ。



技の拳聖は確かに強い。

達人クラスなのは間違いない。




が…技の拳聖、いや、服部一族はあくまでも忍びつつの戦闘を得意とする。


つまり、堂々と戦う上では相手は多少は不利だ。

それに…相手は君のことを弱者となめている。




勝ち目は少ないが…そこを突くのは大切だ。




さぁ、行きたまえ!!



君の勝ち目が待っている。」


「俺の勝ち目?」




「おや、話は終わったのか?」

なずなが言う


「まったく…早くしなさいよ。

夕飯までには帰ってくるわよ?

帰りは客人が1人増えるんだから準備しないといけないのよ?」

すみれが言う



「二人とも…」


「幸大…わかってるとは思うが一応言っておくぞ?」


なずなが言う

「人助けは大いに結構。


だが…浮気は許さん。」



ザワッ…

なずなの殺気が幸大を包んだ


「ぜ、善処致します。」






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