ハートフル・アーツ


外広間

「やぁ、話は終わったのかい?」

幸明が屋敷から出てきた幸大に言う


「ああ、まぁな。


難しい話だったから寝ないように必死に耐えるので精一杯で話の内容はまったく覚えてないけどな。」


幸大が言う


「だろうね。

大きくなった組織って言うのはそれ自体も細分化されるし他者との関係もより複雑になるものさ。」

幸明が言う




「幸大!!」

あかねが屋敷から出てきた


「どうした?」


「ん…その、お礼を言ってなかったから。

僕を武神流で匿ってくれるって話を提案してくれたのも幸大だって聞いたから…だから…ありが…」


「!」

ザッ…!

幸大はあかねの言葉を遮るように出入口に向かって構える


「誰だ!!」

幸大が言う




「ここが…武神流総本山!!」


「な!?

父上!?」

あかねが言う


拳聖は手に日本刀を持っていた



「…幸大君、彼が技の拳聖かい?」

幸明が言う

「ああ…。」


「そういうことか…」

幸明が呟く





「貴様のせいで私の数十年に及ぶ計画が台無しだ!!」


「計画?

何の話だ?」

幸大が言う



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