ハートフル・アーツ
城下町


「あれから一刻が経っていますが…あの方は?」

姫が言う

「一刻…約二時間だね。

大丈夫だよ、小鷹なら。」

姫とすみれの背後から声がした


「あかね!」

すみれがあかねと合流する

「父上!」

「なずな…無事だったか…」



「この姫様、確かにどことなく御姉様に似てるわね。」

すみれが言う


「お掃除ロボットの人がなずなさんと同じ名前で、御先祖とは不思議なモノだね。」


あかねが言う


「お掃除?
ロボット?」

姫が言う


「掃除をしてくれるからくりの道具です。」

あかねが言う


「まぁ!

そんな素晴らしい道具が!?


私は花嫁修業でもお掃除だけは要領を得ないモノでして…」



「意外!」

あかねが言う


「そうかしら?

御姉様も掃除が苦手なのよ?」

すみれが言う

「そうなの?」

「だから、いつも私が部屋の掃除をしてるし…道場の広場のホウキがけも幸大が来てからやるようになったのよ…」


すみれが溜め息混じりに言う


「私の妹に似ていますね、貴女は。」

姫が言う


「妹?

名前はもしかして…」

「すみれと申します。


今は幸明の側で身の回りの世話をしているはずだったのですが…」

姫の表情が曇る




「幸明殿はなずなと結婚し、朝霧の養子として新たな城主となるはずだった…

なのに…あやつが…」


「父上…」


「安心しなさい‼


幸大なら…ああ見えて、頼れる奴だから。


幸明、あんたもへばってないで、あんたの村に行くわよ!」


すみれが言う



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